【大企業の新規事業】うまくいかないと嘆く前に、知っておくべき1つの事実

新規事業がうまくいかない、どうすれば新事業がうまく進むだろう、なぜうまくいかないのだろう。
この記事を目にするあなたは、大企業で新規事業に携わり、四苦八苦されているかもしれません。

ただ、新規事業がうまくいかないと嘆く前に、知っておくべき1つの真実があります

 

■事実:新規事業の成功率は10%未満

大企業の新規事業に限らず、新規事業の成功率は10%未満のようです。

新規事業がうまくいかないと嘆く前に、この事実を知っておくべきです。
また、あなただけでなく、あなたの会社の経営陣、あなたの上司や新規事業の担当役員、人事異動や評価に携わる人事部にも、この事実を知らしめる必要があります。

この事実を知らないと「なぜ新規事業がうまくいかないのだろう?」と不毛な悩みと議論が生まれます。
この事実を知って初めて「新規事業は大体うまくいかない。その上で、なんとか成功させるために、何をどうすべきだろう?」と意味ある思考や議論が可能になります。

大企業は新規事業開発するよりスタートアップを買収する方が良さそう

新規事業の成功率10%未満。失敗率90%以上。
10の新規事業にチャレンジし、1つうまくいけば上出来であるのが一般的な確率。

「新規事業の成功率は10%未満」という事実を、新規事業がうまくいかないと嘆く前に知っておく必要があります。

 

ちなみに、大企業でよく言われる「100億円になる新規事業」の規模感を「成功」と定義するならば、
この規模になる新規事業の割合は、おそらく成功率0.1%未満くらいで、失敗率99.9%以上です。

(参考数値:アメリカで最も有名なアクセラレーター:Yコンビネーターによると、スタートアップの成功は7%ほど(成功の定義:企業価値が40億円以上になること)。そもそもYコンビネーターに採択される率が3%ほどのため、企業価値40億円になれる確率は 7%×3%=0.2%です。)

新規事業は「千三つ」と言われることもありますが、企業価値40億円ほど、日本で言えばマザーズIPOほどに成長するのは、「千三つ」もありません。

 

■新規事業の得意企業の、新規事業がうまくいく割合

新規事業立上げの成功確率は、新規事業が得意な会社でさえ、10%前後のようです。90%が失敗10回試みて、9回は失敗

そんなの嘘だ!、そんなに成功率が低いわけがない、と思うかもしれません。

 

新規事業がうまくいかないと嘆く前に、知っておくべき1つの真実「新規事業の成功率は10%未満」を裏付ける、新規事業が得意企業の、新規事業の成功率の数字をご紹介します。

【リクルート社の例】

・新規事業プログラムRingは1982年から35年やり続けている
・Ring全応募中、事業化フェーズに進むのは2%。そのうち黒字化に到達するのが15%。
・630件応募の場合、事業化フェーズに至るの12件、黒字化まで至るのは2件弱の確率。文字通り「千三つ(1000件に対してうまくいくのは3件。0.3%)」の確率です。

・応募件数が多いのは、出してもらうための投資と手間を相当かけているから。
ー応募を促すワークショップ 3ヶ月で 72回実施、3000人の従業員が参加。
ーひたすら勉強会を繰り返し、共にブレスト、壁打ち。
ー次世代事業開発室メンバー7人(過去に新規事業立上げ経験者)が対応。

・事業開発ターゲットは、6年以内の事業化を狙うカテゴリーと、長期的パラダイムシフトを狙うカテゴリーの2種。
・リクルートが新規事業を生み出せるのは、経営が本気で新規事業を作ろうとコミットしてるから。

リクルートの場合、新規事業の成功率15%、うまくいかないのが85%。
応募630件から、ブラッシュアップして絞り込んだ12件の事業化に対して、黒字化するのは2件(15%)の成功確率。
応募数を分母、黒字化を分子とするなら、成功率は 0.3%、うまくいかないのが99.7%。

新規事業生む組織とは? リクルート名物制度の秘密 :日経ビジネス

 

【ユニクロ社の例】

新しいことの成功率は 一勝九敗、つまり成功率は10%、うまくいかない割合90%。

柳井正 『一勝九敗』 | 新潮社

 

【DeNA社の例】

・ボトムアップの新サービス開発部署のやり方:リーンインキュベーション部
・新サービスは初期予算1000万までで、開発〜リリースまで。累積コストが5000万円くらいで大きな判断。
・2014年からの4年で約40サービスを世に出したが、2018年末時点で継続してるのは4〜5サービスくらい。
・つまり、サービスリリースに至っても、その後9割は失敗。

新規事業の成功率は、全身全霊をかけて“打率1割”、うまくいかないのが9割。

DeNA流新規事業。3年間で24事業立ち上げ19事業を閉じた 新規事業チームが語る

※ なお、自動運転の旅客運送サービスのような全社をあげての新規事業の場合は、上記の形ではなく、投資規模も数百億円とのこと。

 

【オリックス社の例】
・これまでになかった価値を作り上げ提供するのが、企業が果たすべき使命。リーダーがやるべきは、イノベーションを起こし新しい価値を作り上げること。コストカット、リストラ、選択と集中、こんなものからはイノベーションは生まれない。
・オリックス 宮内氏は、新事業「成功率はイチローの打率より低い」と表現する。
・イチロー選手の生涯打率3割強であり、オリックスの新規事業の成功率は 0〜30%の間だと想像されます。
・オリックスには、次のような珍しい特徴がある中でも、成功率はこの程度の割合です。
ー大企業サラリーマンに向いている人は採用していない。
ー「新規事業は、正直なところ多くは失敗する。うまくいかない。新しいことをやって、すぐにうまくいくことなんて、そうそうあるはずはない」と、経営トップが理解している。
ーオリックスの幹部で、失敗したことがないという人は一人もいない。
ー会社として、新しいことをやれ、失敗してもいいからやれ、というスタンス。
ー多産多死から成長事業を創り出すマネジメントスタイルが確立されている。

新事業の成功率はイチローの打率より低い:日経ビジネス

 

リクルート社やユニクロ社のような、新規事業が得意で、新規事業に取り組み続ける会社でさえ、新規事業立上げ成功確率は10%、うまくいかない・失敗確率 90%ほど。

リクルート社は、成功確率10%をわかっているから、社内ワークショップを3ヶ月で70回以上行い、社内で新規事業立上げ経験者7人が専任で企画者を支援。そのくらいの投資や手間を、単に当たり前のものとして実行し続けています。

ユニクロ社は、創業者社長が、新規事業は9割失敗するものだと、わざわざ書籍を出すくらい理解しています。

DeNA社も、成功確率10%を理解した上で、新事業を出し続ける仕組みや、大きな判断条件を明確に定めています。

オリックス社は、30年CEOだった経営トップが、新事業の成功率はイチローの打率より低い(0〜30%の間)、「新規事業は、正直なところ多くは失敗する。うまくいかない。新しいことをやって、すぐにうまくいくことなんて、そうそうあるはずはない」と理解しています。

 

新規事業が得意な会社でこの割合ですから、新規事業が得意な会社 “以外” は、新規事業の成功率は10%を下回る、と考えておく方が当然妥当でしょう。

※ハーバードビジネスレビューの記事によると、新規事業の成功率は5%程度とのこと。
新規事業の成功確率は5%程度 突出した人材の失敗を許容できるか | ハーバード・ビジネス・レビュー

逆算すれば、成功する新規事業を1つ得るために、10〜20の新規事業立上げを試みる必要がありそうです。新規事業がうまくいかないなどと嘆いている暇はないのです。

https://blog.mychef.jp/2019/10/06/corporate-startup-engagement/

大企業の新規事業 立ち上げ|0→1立上げ直後のスタートアップ買収が最適解

 

AD





@mychefjp